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【教師のEXCEL講座】VAR.P関数~分散を求める~

こんにちは。福田泰裕です。

集団のデータの散らばり具合を数値化した「分散」という指標があります。
この分散を見ることで、どれほど散らばりがあるのかが分かります。

分散についての解説は、こちらの記事をご覧ください👇

この記事では、EXCELで簡単に分散を求めることができるVAR.P関数についてご紹介します。

最後まで読んでいただけると嬉しいです。

目次

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VAR.P関数の使い方

VAR.P関数は、指定された範囲のデータから分散を求める関数です。

引数はただ1つで、分散を求めたいデータを選択するだけです。

VAR.P関数を使い、分散を求める

それではVAR.P関数を使い、分散を求めてみましょう。

セルN2に、

=VAR.P(C2:L2)

と入力します👇

Enterを押すと…👇

これだけで、分散を求めることができました!

VAR.P関数を実際にどう使うのか

簡単に分散を求めることのできるVAR.P関数ですが、これをどのように使えばよいでしょうか。

分散とは、データの散らばり具合を数値化した指標です。
値が大きいほど、データが散らばっているということを意味します。

VAR.P関数の実用例①:クラスごとの学力の開きを見る

まず考えられるのが、クラスごとに分散を求めて学力の開きを見ることです。

このように、3つのクラスで分散を求めました。
平均点だけだと、3つのクラスにそこまでの差は見られません。

しかし分散を見ると、2組は値が小さく、1組と3組は大きな値になっています。
これは、2組は学力差が小さく、1組と3組は学力差が大きいクラスと言えます。

授業を考えるとき、どのように展開したら良いのかを考えるための資料になります。

VAR.P関数の実用例②:学力の開きの推移を見る

もう一つの例は、同じクラスで分散を求め続け、学力の開きを見ていくものです。

あるクラスのテストで、3回続けて分散を求めてみました。

3回とも平均点は変わっていませんが、分散がだんだんと大きくなっています。
これは、上位層は更に高得点になり、下位層はさらに低得点になったことを意味します。

「平均点が同じだから、特に変化がない」というのは誤った見方です。
下位層への手立てを考えないと、学力が二極化してしまいます。

まとめ:分散を求めて、テストを分析しよう

いかがでしたでしょうか。

テストの振り返りをするとき、平均点だけを見て判断しがちです。
しかし、大事なことは平均点ではなく、生徒1人ひとりの得点状況です。
クラスに学力差ができてしまうと、授業の方法も変わってきます。
平均点だけでなく、分散も求めて生徒の得点状況を把握しましょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

質問やご意見、ご感想などがあればコメント欄にお願いします👇

福田 泰裕

33歳、2児の父。 山口県の高校教師で、担当は数学と情報。 毎日定時ダッシュするために、働き方改革を実施中。 数学教育・情報教育・教師の働き方・教師のEXCEL講座などを記事にしています!