クラス担任の技 ~小さな変化を見逃すな!~

クラス担任の技

こんにちは。福田泰裕です。

教師は、誰でも自分の専門の科目についてはプロフェッショナルです。

しかし、クラス担任は別です。
クラス担任の仕事は机の上だけでは片づけられず、人間と人間のやりとりが必要になってきます。

クラス担任として大事なことは、小さな変化を見逃さないことです。

今回は、この「小さな変化を見逃さない方法」をご紹介します。

最後まで読んでいただけると嬉しいです!

目次

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クラス担任として知っておくべきこと

担任をする以上、誰もが良いクラスにしようと思っています。
クラスが良い雰囲気であれば、自然と欠席者も減り、成績も上がってきます。
それなのに問題が発生し、荒れてしまうことがあります。

問題が深刻化してから対処しても遅い

クラスが荒れてしまったり、不登校の生徒が出てきたりすると、担任の仕事はとてもきついものになります。

生徒への聞き取り、保護者への電話連絡、家庭訪問、生徒との面談……

これらは担任の業務を大きく圧迫し、あまりひどくなると授業の準備ができません。
担任はクラスの状態によって仕事の量が大きく左右されてしまうのです。

大きな問題の前に、小さな兆候が必ずある

しかし、いきなり大問題が発生することはほとんどありません。
大きな問題に発展する前に、小さな兆候が必ずあります。

例えば、

  • 学校を休みがちになる。
  • 発言したらいつもクスクスと笑いが起こる。
  • いつもと違うグループで昼食を食べている。

などです。

気を付けていないと分からないようなこともありますが、大きな問題の前には必ずこのような小さな変化があります。
この小さな変化が起きたとき、適切に対処することがとても大切です。

小さな変化を逃さないための担任の技

それでは、小さな変化が起きたときに逃さないための担任の技を紹介します。

普段から生徒をよく観察する

すべてはここに通じるのですが、まずは普段からよく生徒を観察することが大事です。

毎朝のSHRや授業に1分でも早く行き、クラス全体を見て誰がどのグループで話をしているのか、どんな表情で過ごしているのかを見るだけでもだいぶ違います。
いつもと違うグループにいたり、机に1人で伏せていたりする生徒がいた場合は、後でさりげなく

元気なさそうだったけど、何かあったの?

と軽く聞いてみると良いです。
担任から声を掛けられることで、生徒は

先生はちゃんと見てくれているんだ…

と安心することができます。
もしかしたら、そこで悩みを相談されることがあるかもしれません。

この初期の段階で問題を解決できれば大成功です。

4月のうちに全員と面談する

私はクラス担任をもつとき、必ず4月のうちに全員と面談をします。

担任として大事なことは、クラスの生徒全員とコミュニケーションを取ることです。

教師と積極的に話をしようと近づいてくる活発な生徒の場合は、普段から簡単にコミュニケーションを取ることができます。
しかし、なかなか教師の方に近づいてこない生徒もいます。
そのような生徒には、こちらから働きかけなければコミュニケーションを取ることができません。

いつでも担任と話ができる関係を築くために、まずは全員と面談することをお勧めします。

最近学校生活はどう?
勉強や友人の悩みはない?
進路は決まった?

1人5分程度の簡単なもので良いです。
雑談のような面談を通して、

この先生は話を聞いてくれる!

と思ってもらえるようにしましょう。
これで小さな悩みができたとき、生徒の方から相談に来てくれるかもしれません。

他人を馬鹿にするような発言、言動はその時に叱る

学校現場では、軽い”いじり”から”いじめ”に発展するケースが多いです。
最初は笑いを取るためにからかっていたのが次第にエスカレートして、集団で1人を馬鹿にするような関係になってしまいます。

この『”いじり”から”いじめ”に発展するケース』も、やはり兆候があります。

  • 授業中に発言をすると、馬鹿にしたように笑われる。
  • ノートや教科書が隠される。
  • 休憩時間に追いかけられたり、プロレス技をかけられたりしている。

このような兆候が見られたとき、放置しておくといじめに発展します。

ここは担任として、しっかりと指導するべき時です。
そしてこういう場合、いじめる側の生徒がいじめだと自覚していない場合が多いです。

授業前にノートを隠された人が、どんな気持ちになるか考えたことがある?
それはハッキリ言って“いじめ”だよ。
あなたは笑いを取るためにやっているのかもしれないけど、隠された方は授業を受けられなくて困っている。
相手を困らせるようなことをしてはいけない。

このように「それは”いじめ”だ」と、ハッキリ言ってあげる方が、いじめる側といじめられる側のどちらにもプラスに働きます。

小さな良い変化も見逃すな

ここまでは悪い方の話ばかりしてきました。
逆に、良い方の変化にも目を光らせておくと良いです。

例えば、

  • いつも宿題を提出しない生徒が期限内に提出した。
  • いつも授業中は寝ている生徒が最後まで起きて話を聞いていた。
  • 当番でもないのに自ら進んで黒板を消してくれた。

などです。
このような良い方の変化にも、しっかり声を掛けてあげることが大事です。

今回はちゃんと提出できたね!
次も待ってるよ!

褒められた!
また次もちゃんと出そう!

教師が期待すれば、生徒はその期待に応えるように変化していきます。
(これをピグマリオン効果といいます。)

いつもと違う良い方への変化があったときは積極的に声を掛けていきましょう!

まとめ:小さな変化を見逃さず、声を掛けることが大事

この記事をまとめると、以下のようになります。

まとめ
  • 不登校やいじめには、事前に小さな兆候がある。
  • 兆候を見逃さないためには、普段から生徒をよく観察すること。
  • 生徒が話しかけやすい環境をつくっておくこと。
  • 小さな兆候が見られたら、その時に叱ること。
  • 良い方への変化も見逃さないこと。

とにかく、まずは生徒をよく観察することから始まります。

1分くらいは余裕のある時間に教室へ行き、生徒の活動の様子をよく見ましょう。
すると、いろいろな変化が分かるようになりますよ。

変化があったら声を掛け、問題は小さいうちに解決させましょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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